Brooks B67の調整ネジ

Brooksのバネ付き革サドルB67についてですが、前方革裏面にあるテンション調整ボルトがボッキリ折れたことがある人はいないでしょうか?そんな人はこんな方法を試してはいかがでしょうか?

参考画像:折れたテンションボルト

僕のサドルではいつの間にか、このボルトが折れてしまっていました。実はB67 をブラウンとハニーの2色持っているのですが、ブラウンのほうは特に問題なく使えていました。ボルトが折れたのはハニーだけで、それも2回も!

1度目は交換後走行5,800kmほどで、ここでブラウンに付いていたボルトを移植交換しましたが、さらに5,700kmほどで2度めの破損が発生しました。ちなみにブラウンは19,000km以上跨ってましたが、全く問題なしでした。

左:純正新品、右:溶接修理品

ひとまず、amazonで純正テンションボルトが売っていたので、予備品も含め2本を購入しました。更に折れた2本も溶接修理して合計4本のテンションボルトが手元にある状態となりました。しかし、これも6,000kmと走らずに折れるだろうと容易に想像できましたので、この機会にバッチリ恒久対策をしてやろうと思いました。

原因はなんだろな?と問題のなかったブラウンと、件のハニーを見比べてみると、サドルトップ側のレールと、クランプ側レールをつなぐ金具の部分の曲げ角度が微妙に違っていました(流石手作り!!)。この角度により座面に座った際に、ボルトに対し上向きの強い曲げ応力がかかっていたのでした。しかしながら、ボルトの強度が十分であれば問題なさそうなものですが、肝心のBrooks純正ボルトは破断面を見るとかなり強度の低そうな材質です。これでは、何度ボルトを交換しても折れ続けることでしょう。

純正ボルトの先端形状

で、なんかうまい方法はないかと思いついたのが、市販の高強度ボルトを使用する方法でしたが、よくよく考えるとテンションボルトの形状は、まさにBrooksサドルの為に設計されたオンリーワンの形状です。特にノーズ金具の穴にしっぽり嵌まるよう、ボルト先端の凸部にうまい具合に段差がついており、且つそこにはボルトの回転止めのつぶしさえあります。

組付け状態

こんな形状を市販品で再現できないものかと思案した結果、回転止めは無視して、SCM435製キャップボルトM8 ✕60Lを使い、段差の部分はミスミで売ってる幅の狭いコンパクトナットを合わせました。これは、通常のMねじナットの場合、幅が広すぎてノーズ金具に収まらないためです。アジャスタナットのほうは流石に市販品でよく似た形状のものが無かったので、元のインチネジをM8タップでリコイルして流用しました。

この改造の結果、ボルト破損の心配は皆無になりました。但し、テンション調整は、これまで純正スパナ1本で済んでいたのが、純正スパナで廻り止めをしながらキャップボルトの六角穴にアーレンキーを差し込み廻すという、少しだけ面倒な方法になりました。でもまあ、サドルのテンション調整なんて年に何回もするものではないので良しとしましょう。ちなみに今回使ったM10ボルトの強度区分は10.9です。純正ボルトは多分、SSの4.8とかよりも弱そうです。

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